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「彼岸花」

制作=1958年 日本映画。配給=松竹・カラー作品。上映時間=118分。監督=小津安二郎。原作=里見 弴。脚本=野田高梧、小津安二郎。出演=佐分利信有馬稲子山本富士子久我美子、田中絹代、佐田啓二、高橋貞二、笠智衆ほか

彼岸花1

梗概=大手企業の常務である平山渉は、旧友の河合の娘の結婚式に、同期仲間の三上が現れないことを不審に思っていた。実は三上は自分の娘・文子が家を出て男と暮らしていることに悩んでおり、いたたまれずに欠席したのだった。三上の頼みで平山は銀座のバーで働いているという文子の様子を見に行くことになる。

小津安二郎が手掛けた初めてのカラー作品。豪華な女優陣を配して、相変わらずの小津調ホーム・ドラマである。里見惇の原作を小津安二郎・野田高梧の名脚本コンビが脚色、大映から、山本富士子が客演している。

感想=この映画、劇場で観たことがある。最初のシーンでわかった。が、内容については、ほとんど忘れてしまっている。そうか、頑固オヤジが主人公だったのか、とおぼろげな遠い記憶が、かすかに甦ってきた。

老夫婦と、適齢期を迎えた娘との葛藤はありきたりだが、堅実な小津演出に、つい魅せられてしまった。淡々とした、うねりのないストーリーにもかかわらず、一瞬も退屈しなかったのは、いつもながら不思議である。そこが小津映画の魅力なのかもしれない。

彼岸花2

昭和のこの時代には、適齢期というものがあった。年頃になっても結婚しないと、何かと陰口を叩かれたものである。男も女も同じで、近所には、縁談を持ってくるお節介おばさんが、必ずいたものだ。

時代は変わって、今は客観的な適齢期はなくなった。結婚したい時が適齢期、と各人の主観に任されている。そして先行き不透明な時代を反映して、結婚する男女が減っているのだ。日本の人口は先細りで、国家が消滅しかねない危機的状況でもある。

しかし、時代や状況が変わっても、人の心は変わらない。年頃の娘を持つ親爺の心境は、古今東西共通である。ハリウッドにも「花嫁の父」という映画があった。読者の中にも、同じ境遇の人がいるだろう。本作はいま観ても、共感できるに違いない。

主人公は初老の男だが、映画を実質的に支配しているのは女優陣である。有馬稲子久我美子は、岸恵子と共ににんじん三人娘といわれた。中でも有馬稲子の美貌は際立っていた。ここに大映からミス日本出身の山本富士子が加わったのだから、鬼に金棒だ。

それにベテラン田中絹代、若手の桑野みゆきが脇をしっかりと固めている。まさに松竹が誇る女優陣の勢揃いである。欠けているのは岡田茉莉子くらいか。そして田中絹代の飄々とした演技は特筆もの。名女優といわれるのも納得である。

カラーフィルムはドイツ製を使ったらしい。テクニカラーや富士カラーとは違った陰影を持っている。いかにも小津作品に相応しい色合いである。女優とカラーで、溝口健二煮も似た絢爛とした作品に仕上がっている。傑作と言っても文句は出ないだろう。
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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

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中年ジュリー

Author:中年ジュリー
6月14日 東京生まれ 双子座 東京在住
好きなタレント=長澤まさみ、剛力彩芽
趣味=プチ旅行、DVDで映画鑑賞、ひとり酒、B級グルメ食べ歩き、昼寝

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