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映画「いとこ同志」

制作=1958年 フランス映画。上映時間=110分。配給=東和。監督・脚本=クロード・シャブロル。出演=ジェラール・ブラン、ジャン=クロード・ブリアリ、ジュリエット・メニエル、クロード・セルヴァル、ステファーヌ・オードラン、ギイ・ドゥコンブルほか。

あらすじ=パリに受験のためにやってきた真面目な青年シャルル。彼はいとこのポールのアパートに同居することになった。熱心に勉強に勤しむシャルルの前で、ポールは女を引っ張り込み、遊びにばかり夢中になっている。

シャルルにも好きな女が出来たが、万事に要領のいいポールに取られてしまった。失意のシャルルは、ますます勉強に没頭する。が、そのかいもなく、落第してしまう。一方、ポールは一夜漬けの勉強で合格した。そして更なる不運がシャルルを待っていた。

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感想=フランス・ヌーベル・バークの名を一躍世界に知らしめた作品だ。もちろん先陣にルイ・マルの「死刑台のエレベーター」があり、後続のコタール「勝手にしやがれ」やアラン・レネが続く。彼らの映画は、いずれもファンに衝撃と興奮を与えた。

本作は、その完成度が群を抜いていて、特に評価が高かった。第9回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したのも頷ける。ゴタールほどの破壊力はないが、内容はこちらのほうが充実している。対照的な若者の生態を描いて余すところがない。

58年当時においてさえ、パリの学生がバルザックを読まなくなっていた、というのはショックだった。彼らが好むのはミステリーとポルノだった。日本よりもはるかに荒廃していたパリの学生たち。日本より豊かだったフランスの若者は、確実に堕落していたらしい

シャンゼリゼやカルチェラタンの佇まいは、いまも変わっていない。ロンドンやローマも同じだ。そこがニューヨークと違うところだろう。つまり歴史と伝統が街の風景を固定している。
 

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そういう古都の素晴らしさが、流麗なカメラでとらえられている。そこもこの映画の見どころだ。そして人生の皮肉というにはあまりにも苦い結果が、見る者の精神をわしづかみにする。

ヌーベルバークの作家たちは、アイロニーな人生観を持っていた。ルイ・マルにも、ゴタールにも、レネにも共通している。本作の作家も例外ではない。ラストにおける運命の暗転は、彼らの病める精神を反映しているのかもしれない。病理的な精神の彼らに映った真実。そこから目を逸らすことは許されないだろう。

ダイナミックな躍動感には欠けるが、そして若書きな青いところもあるが、傑作として推しても文句は出ないだろう。いつまでも鑑賞に堪える映画として、あるいは若者の精神史の一端を垣間見ることが出来る作品として、85点を付けたいと思うのだ。

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中年ジュリー

Author:中年ジュリー
6月14日 東京生まれ 双子座 東京在住
好きなタレント=長澤まさみ、剛力彩芽
趣味=プチ旅行、DVDで映画鑑賞、ひとり酒、B級グルメ食べ歩き、昼寝

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